タイ・バンコクから東南アジアでの仕事や生活、日本人の東南アジア現地採用、日本について考えるブログ

2014/06/18

タイ人との温度差

営業戦略会議があった。

出席者はタイ人5人、日本人3人(私含め)の計8人。

テーマは2014年前半の振り返りと後半の営業計画。

これまでのペースだと今年の目標を達成することは難しい、ということが分かった。

課題の共有をした後、今後の具体的な戦略の話に移った。

しかし、「こうして行こうと思います」という意思表明をしたのは、タイ人では5人中たったひとり。(女性マネージャー)

他のメンバーは終始無言だったりスマホでSNSをしていたりして、話をきちんと聞いているのかどうかも分からなかった。

意見を求められると笑ってごまかしたり「No comment」という返事が返ってくる。

発言しないなら会議に出る意味が無いんじゃないの?
何で会議中にSNSで遊んでるの?
課題が明らかになったのにどうにかしたいとは思わないの?

など疑問が湧いてきて、会議中ずっとイライラしていた。
うちの会社の日本人は情熱的な人しか居ないので、彼らとの温度差をかなり感じた。

しかし考えてみれば仕方が無いことなのかなぁと思う。

タイで働く日本人とタイ人との間に温度差があるのは仕方がない。

日本を出て異国の地で働いていると、「せっかく海外に出てきたんだから結果を残したい」
という思いがどうしても強くなりがちだと思う。

それに比べタイ人は、あくまで自分たちの国で普通に働いているだけ。働いている場所がタイローカルではなく日系の会社、ということだけ。
強くモチベートされる要素は特に無い。

なのでこの意識の差を責めても仕方がない。

しかし会社なので成果を出し続けないといけない。
成果を出すにはどうしても彼らの力が必要になる。

組織への帰属意識がそれほど高くはないので、
「会社のために頑張る」というのは彼らにとってあまりピンとこないことだと思う。

彼らをどうモチベートして、どう巻き込んで、どう成果を上げるか。
一時的ではなく継続的に。

これが難しい。

2014/06/15

選択を正解にするには。

普段ぼんやりと生活しているとあまり意識しないけれど、
人の一生には絶対に終わりがあって、その終わりに毎日着実に近づいている。

限られている時間を何に、どんな風に使いたいのかを日々意識していないと、後々「こんなはずでは無かった」となりそうで怖い。

ふとした瞬間に
「自分が今タイに居ることは正しいのだろうか」
「今の時間の使い方で良いのだろうか」
「他に自分に向いている仕事や生き方があったのでは」

と思うことがある。
一度考え出したら数日間、なかなか止まらない。

迷ったとき、亡くなった友人をよく思い出す。


親しかった友人が亡くなってから約半年が経った。
色々な話をした仲。日本で仕事をしていたときからタイでの就職活動時、またタイで仕事をし出した後も、親身になって相談に乗ってくれていた恩人。

膵臓癌だった。彼の当時の年齢は33歳。

深夜や休日も返上してかなり働いていた、超仕事人間。
製薬会社で、新薬の開発をしていた。

仕事のキツさを時々こぼしながらも、誇りを持って懸命に働いていた。
「人の役に立ちたい」というのが、仕事への大きなモチベーション。
彼のお父さんが癌で亡くなったのをきっかけに、癌の治療薬の開発を仕事としていた。
そんな彼も癌…

病気が発覚してから亡くなるまで、早かった。半年ちょっと。
癌がまわるスピードが予想よりかなり早かった。
体調が良くない日が続いていたのに、なかなか病院に診察を受けに行かなかったのが悔しい。

病気の体で仕事をするのはキツい、だからと言って仕事は続けたい。
そう思った彼は、同じ業界の、前ほどは忙しくない他の会社に転職した。
病気のことは社内の誰にも言わなかったらしい。

しばらくの間通院しながら通勤していたけど、病気は悪化する一方。
仕事をするのがかなりしんどくなって、会社を辞めた。

入院し、抗がん剤治療が始まった。
嘔吐や慢性的な体の怠さなど、かなり辛そうだった。
それでも彼は「完治させる」という目標を諦めなかった。
「治ったら次は外資の製薬会社でチャレンジしたい、国内の製薬会社だと出来ることにどうしても限りがある」と言い、治療の合間に英語の勉強をしていた。

しかし彼の想いとは裏腹に、癌は確実に、予想以上の速さで進行していった。

「もっと仕事がしたい。」
闘病中、彼はそう言った。

病気と格闘しながら、将来に向かって、またバリバリ仕事をすることを夢見て毎日を丁寧に、懸命に生きていた。

「粋に生きる」ことをモットーとしていて、弱音はほどんど吐かなかった。
亡くなった後、彼の弟さんが「兄さんは本当にかっこよかった。最後の最後まで弱音を吐かなかった。皆が悲しまないように、冗談を言って周囲を笑わせてくれていた。」と言っていた。


真剣に、周囲に優しく生きようとする、人生に対する彼の姿勢を本当に尊敬する。

どんな状況に居ても、人は100パーセント満足することはなく、
「これでよかったのだろうか」
「他に良い選択があったのではないか」
と悩むものだと思う。

過去の選択は決して変えることの出来ない事実。
それなら、悩む前に選択を可能な限り「正解」にする努力を最大限すべき。
彼に相談したら、きっとそんな答えが返ってくるんだろうなぁ、と思った。

そのためには自分の役割を、目の前にある仕事を、丁寧にきちんとこなすことから始めないと。

私も「粋に」生きよう。

2014/06/02

タイ人と働くって難しい

頼んだことが忘れられる。

リマインドしてもなお忘れられる。

メールを送っても声を掛けるまでなかなか読んでくれない。

返信がなかなか来ない。

約束した期限を過ぎても頼んだものが上がってこない。「期限内に出来なさそう」という相談もない。

突然休む。

ちょっと複雑な仕事を頼むと嫌な顔をする。

など・・・・・・

最近、精神的にキツいなーと思うことが多い。

忘れっぽいのは個性。
デッドラインにルーズなのも個性。
感情表現が正直なのも個性。

そもそもタイ人と日本人で、仕事に対する姿勢ってかなり違うんだし。
私にはどうすることも出来ない。

彼らからすると、自分たちのことが嫌なら日本に帰ればいーじゃん、って話だと思う。

私自分の感情は表に出さず、最終目標(納品とか)だけを頭に置いて、あくまで冷静に適切に対応するしかない。

怒ったら終わり。

例え嫌な顔をされても恐れず、頼むべきことは頼む。

それぞれの個性を把握し、その個性を出来るだけ活かせるようにアプローチする。

それが、私が今の立場で出来ることだと思う。


しかしこーゆーことが続くと日本シックになりますな・・・
同じ文化的背景を持つ人と母国語だけで仕事が出来るっていいよなぁ・・・・・